■ 「みんなの時間」について
この時間は、「講師が子どもたちに教えたい・教えるべきことを教える」という一般的な授業に対し、
「子どもたちが教えてもらいたいことをリクエストし、講師がそれに合わせて教える」という試みの授
業である。子どもに限らず、人は多かれ少なかれ利己的で現実的で、教えられることに対して無関
心な面を持っている。「自ら学び続ける(自修自得)」という意識・習慣の確立のためには、自らが教
える側に立ち、教える側こそ大きな学びがあるということを体験的に知っておくのが大切で、取り組
むのは難しくとも、これを避けて通るべきではない。

「みんなの時間」で目指したい授業の形は、次のようなものである。
1.⼦どもたちのリクエストをもとに、講師(⼤⼈)が授業を⾏う
2.⼦ども⾃⾝が講師となり、交代で授業を⾏う
3.⼦どもたちが主体的に話し合い、全員が協⼒して授業を作り上げる

それぞれの項目で乗り越えるべき課題が複数あるほか、難易度も異なるため、1、2、3の順で授
業が展開していくものと予想している。特に、3の段階にまで達することができた場合は、「子ども
が講師、大人(親も含めて)が生徒」という形での授業参観こそ意義があるだろうと考えている。