■ 社会科で大切にしたい3本柱
1.これまで正しいと思われてきた常識を疑う訓練を積む
・ すべての学問は、これまでの常識を疑い、真実を探求し続けるものである。社会科においては、特に歴史分野でこの「常識を疑う力」が重要であり、鍛錬の機会となる。この力は今日我々が生きる社会が本当はどのようなものなのかを認識する際に必要不可欠なものであると考える。
2.脱線を楽しみながら、トリビア的に知識を吸収する習慣を身につける
・ ほんもの寺子屋では、テストや入試で点を取るための学びは行わない。社会科の楽しみのひとつは、雑学的な要素が多分に含まれている点である。脱線の先に転がっている「へぇ〜」というトリビア的な学びが、子どもの興味関心の根を縦横無尽に広げることになる。楽しむことを大切にしつつ、学習指導要領以上の領域を網羅できるような学びを目指したい。
3.歴史の知識を詰め込むのではなく、歴史を未来に生かす力を育てる
・ 社会科において最も本質的なのは歴史分野と考える。歴史に関する幅広い知識は、地理や公民分野を包括するものだからである。ただし、単に歴史の知識が頭に入っているだけでは、歴史の問題に答えられたり、知識をひけらかすだけである。そもそも、歴史学とは暗記の学問ではなく、発想の学問である。さらに、歴史を学ぶ意義は、人類のトライアンドエラーを自分のものとし、それを未来へ生かすということである。世の中をよりよい方向へ導く主人公意識を持って、歴史を学んでいってもらいたい。
■ 上記3本柱を達成するための道筋
小学校時点では、社会科に対する知識を入れることから始めなければならない。ただし、基本的には教科書を使わずに授業を進めていきたい。地理については、地図などを応用してゲーム性のある学びの機会を作りつつ、音声や画像、動画なども織り交ぜながら授業を行っていく。歴史については、歴史まんがのシリーズを読破してもらったり、調べ学習を通じて学びを深める授業を行いたい。特に、地元山梨の地理や歴史については、「山梨トリビア」の内容を盛り込みながら授業を行っていきたい。