8月4日(日)、ほんもの寺子屋にご興味を持ってくださっているお子さん・ご家族向けに体験授業を開催しました。
1時間目の理科についてはこちらをご覧ください。
2時間目は算数&国語。
今回は算数について書かせていただきます。
体験授業に来てくださったお子さんには
小手調べに九九の習熟度を確認させていただいた後、
こうお伝えしました。
「小学校2年生で、9×9まで暗記しましたね。
今日はこの授業で11×11から19×19まで
できるようになって帰っていただこうと思います。
暗算でこれだけできたら結構すごいし、
算数でかなり点取れちゃいますね(笑)」
わたしは小学校で
こういう計算を教えてもらったことがありませんが、
こんな授業をやってもらいたかったな、と思います。
頭の中で筆算をするとか、
小難しいテクニックを使うとか、
そういうことはせずに、できるようになります。
「寺子屋に通っている生徒は全員天才」だと
わたしは常日頃思っているわけですが、
以前にこの授業を行ったら、
ものの10分で
11×11から19×19まで暗算できるように
なってしまったのでした。
やっぱり天才。
ほんとは授業で体験的に学んで、
リアルタイムで「できたー!」とわいわいやるのが
一番楽しいのですが、
せっかくですから、
このブログでさくっとマスターしてください。
例題として、13×16を暗算で求めてみましょう。
[ステップ 1]
後ろの数の1ケタ目の数字を、前の1ケタ目に移しましょう。
例題の場合は、「13×16」を「19×10」とします。
いきなりの謎展開(笑)
[ステップ 2]
ステップ1の式を暗算して、暗記しておきましょう。
暗算といっても、「19×10」ですから簡単。
190ですね。19に0を加えるだけ。
これを暗記しておきます。
これはまだ答えではありません。
[ステップ 3]
最初の式の1ケタ目どうしをかけ算しましょう。
例題は「13×16」ですから、「3×6」。
つまり、18。
[ステップ 4]
ステップ2とステップ3の答えを足しましょう。
190+18ですから、208。
実はこれが13×16の答えになっちゃいます。
考えた人、天才!
この計算方法、次の本から学ばせていただきました。
『小学生がたった1日で19×19までかんぺきに暗算できる本』
(小杉拓也、ダイヤモンド社)
今回の体験授業でも、
あっけなくマスターしてくださいました(笑)
さて、ほんもの寺子屋の算数では、
各学年の教科書の学習もしっかり行っていますが、
わたしの授業では20分程度使わせていただいて、
数の世界のおもしろさに触れていただく時間を設けています。
今回の「11×11から19×19まで」のほか、
・数の歴史としくみ(エジプトのヒエログリフやローマ数字)
・今使っている数字(アラビア数字)がどれだけ便利か
・「ゼロ」という数字が生んだ、数の革命
・「壱」とか「弐」っていうあの漢数字、なんなの?
・数のしくみを利用したマジック
などを授業で取り組んできました。
ヒエログリフなどはとてもおもしろくて、
ケタが上がるほど複雑な絵文字を書く羽目になって、
9999999の次の数が表記不能となってしまいます。
[参考URL] https://mathsuke.jp/history2-2/
今わたしたちが使うアラビア数字は、
どれもひと筆で書けるくらいにシンプルで、
しかもゼロのおかげで自由自在、
無限に数を表記できてしまうという、実は超有能な数なのです。
日頃、算数をイヤイヤやっている子どもも、
1度ヒエログリフで算数してみたら、
アラビア数字の凄さがすぐに分かるというもの(笑)
わたしの数の話はテストには絶対に出ませんが(笑)、
算数がきらいな子でも
おもしろく感じることが多いのではないかと思います。
そこから算数の勉強を始めたって、
そんなに遅くはないはず・・・
算数・数学では数の世界に触れていただくことになりますが、
お金や時間の管理に、
ほんもの寺子屋での学びがきっと役立つでしょう。
それと同時に、
人類が長い歴史で紡いできた
数の世界の広がりを知る中で、
数学者に対しても「天才だなあ」とか「こいつやべえなあ」とか
何か感じるところがあれば、
それも素晴らしいことだと思っています。
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